天国にとどけ!ホームラン
2016年 03月 30日
漆原智良 文「天国にとどけ! ホームラン: 3.11を乗りこえて、バッティングセンターを作った父子の物語」
羽尻利門 絵
小学館刊
あの大震災から、もう五年の月日が経つのですね〜。
津波に流されながらも九死に一生を得た千葉さんは、犠牲となってしまった祖父母や母、妹たちへの悲しみを背負いながらも、息子の瑛大君
を元気づけようと、隣町のバッティングセンターに連れていきます。
「友だちといっしょに野球をしたい」という瑛太くんの希望を知り、街にバッティングセンターを作ろうと心に誓います
そのための建設資金を作り出すために、「希望ののむヨーグルト」の販売に心血を注ぎました。
千葉さんの夢のために、協力してくれる人々が次々と集まり、その夢を自分の夢として、それぞれの惜しみない力が大きく膨らんでいきます。
深い悲しみは、思いやりと優しさの塊となることを、温かく知らせてくれます。
胸が熱くなりました。
豊かな感性の芽を育むために、たくさんの子どもたちに、否、人の心のぬくもりを感じるために、たくさんの大人たちにも読んで欲しいです。