さよ 十二歳の刺客
2018年 11月 11日
2017年から1年間、児童文芸に連載された「衣川 十二歳の刺客」の作品を、森川成美さんがくもん出版から単行本として出版されました。装丁、惚れますね〜💕カッコいいです。
児童文芸誌面では、枚数の制限があるので、割愛された場面もあったと思いますが、本作は、人物描写をより深くされ、鋭い切れ味の物語にさらに磨きがかかって、グイグイと引き込まれます。
連載の時からずっと楽しみにしていたので、素晴らしい本になって良かった!と、自分のことみたいに嬉しいです❣️
\(^^)/
十二歳の主人公さよは、なんと源義経を討とう男装して、義経に近づくのです。父の仇討ちのために。
ザッフィさんのもし・・・・・・だったら、の発想は、すごすぎてドキドキします。
おうらみなさるなと幼い姫とともに船から海に身を投げた乳母。
その乳母は死に、姫は生き残って父の仇討ちをする、という、もし・・、
子ども時代、源義経の歌がありました。
♩京の五条の橋の上〜〜🎶と、歌いながら勧進帳も観ながら、源義経列伝を鑑みて、作中にある、
義経は、幼い頃から曲芸師に仕込まれたのだ
という文章に出くわした時、あ〜〜!そうだったのか、やっぱり!という納得の衝撃が走りました。
牛若丸と呼ばれた時分の義経は、橋の欄干にヒョイと飛び乗るんですからね〜〜。
鳥肌がたつような、壮大な物語は、読者の想像する力を十二分に駆り立て、太刀を振り下ろすようにしておわります。息もつかせぬ見事な展開!
読後に、フーッ!と大息をつきました。
れび下手ですみません。
ザッフィさん、ご上梓、おめでとうございます。
が面白くて、歴女ではありませんが、烈伝、外伝がすきなので、あれこれ調べると面白いですね。
林羅山という儒学者が書いた歴史書に、
義経、衣川では死せず、蝦夷地に逃げ延び、その種を残す、というくだりかあるそうです。
その続きが、船で日本を離れ、チンギスハーン伝説に繋がるのですが、チンギスハーンが作った国には、京言葉がたくさん残っている、という伝説もあるそうですね。
ほんと、そんな逸話も知り尽くしてザッフィさんは物語を紡がれるのでしょう。
これからも、子どもたちに読まれる歴史物語をたくさん書いてくださいね〜❣️