ポーン.ロボット
森川成美 作
田中達之 絵
偕成社刊
宇喜多千明は、ある夜、全身黒でおおわれた下半身だけが機械的に動く奇妙なランナーを見かけた。追いついて顔を見ようとしたが、男はとある家の方で消えた。
その翌日、ランナーが消えた方向に住んでいたクラスメイトが、家族とともに忽然といなくなったが、手がかりはつかめない。
またある時、千明は靴を買いに行く途中の時計屋で、万引きしようとしている、完璧なスタイルでプラスチックの容器みたいな青い髪をした少女を目撃した。
万引きを阻止しようと心で念じると、少女の行動を抑えることができた。
自分に異様な力があることに気づくも、全身の力が抜け気を失ってしまう。
意識がもどった千明が家に帰ってみると、家も両親も、行方不明になっていた。
気を失っていたのはたったの数時間だったはずだと思っていたら、すでに3、4ヶ月も経っていたのだ。
いったい何が起きてしまったのだろう。
千明は、妹と保護施設で知り合った田丸との3人で真相を究明しながら、異世界からきたキト、実は人間ではなかった青い髪のミナーとともにポーン・ロボットに立ち向かう。
一気に読みました❣️読み終えて、一瞬空虚感もあり、ちょっと胃が痛くなるような気持ちが出現しましたが、それは、私自身がいかにこの物語の中で深い間接体験をしたかをうかがわせる指標でしょうか。
でも、あ、これザッフィさんの文章だ〜〜
物語のあちこちで、キャラたちにザッフィさん弁を喋らせている(^。^)
というか、その部分を見つけるたびに嬉しかった〜〜\(^^)/
平和な暮らしを一番の幸福だと信じているおばさん、←私ですが(≧∀≦)
たくさんの人が一瞬に消えてしまうことにゾッとするような戦慄が走りました。
いやいやそんな。
きっとどこかで生きているのよ、ザッフィさんは絶対そんな風に展開させないよ〜〜!
なんて思い続けながら読んでいたので、あ〜〜、一瞬の胃痛はその部分に反応したのか〜〜と、納得したのでした。
キャラたちがあたかも現実世界にいるような描写、見事ですね〜。
もしかしたら、宇宙人は、誰もの身近にいるかもしれません。